ありのままの自分が実現できないのは自己実現を勘違いしているからかも?

自己実現

「ありのままの自分で生きよう」
「自己実現しよう」

なんて情報が出回り、個性が求められる社会になりつつあります。

「んじゃ、自分もそうならなきゃ」と思い、ありのままの自分について考えたけど、

そもそも自分って何だろう
何ができるんだろう
何がしたいんだろう

ということがわからないという方の相談を、2年ほど前から受けるようになりました。

ありのままの自分、そんな自分を自己実現させたいのに上手くいかない

自分というものがわからない、見つからない

そんなことを悩んでいる方に何かヒントになればと願っています。

そもそも、ありのままの自分が違っている?

「自己実現して、ありのままの自分で生きよう」

そう思うようになり、セミナーに参加し、本を読むなど勉強をして、お互い夢を持った仲間と語りあうけど実現できない。

マジメな人ほど一生懸命になって、ありのままの自分になるため、あれやこれや努力をするけど、その努力が空回りするばかりなんてことがおきます。

実はありのままの自分ってノーマルのガンプラのように、味も素っ気もなく飾りっ気がない今の自分です。

©創通・サンライズ

ですが、そんな味も素っ気もなく飾りっ気のない、ありのままの自分を受け容れることって難しいわけです。

んで、あれこれと付け加えたガンプラのようなものが、ありのままと勘違いすることで「ありのままの自分探し」をしては「ありのままの自分迷子」になってしまいます。

これは昔の僕の話で、自分の人生をより良くしていきたいと思うようになり、

いまの自分じゃない、特別な誰かになろうと必死になった時期があります。

「こんなんじゃダメだ。もっと頑張って、もっと人に認められるようにならないと」

その努力が実って、周りの人から認められることが多くなったのに、

「まだまだ。もっともっと」と自分に足りないものを身につけようとしていました。

ありのままの自分になるため、努力をして自己実現しようと思っている人の中には、そんな昔の僕のように、

自分じゃない特別な誰かがありのままの自分だと思っている人がいるかもです。

これってすりこみによる思いこみで、「じゃんけんシンドローム」という心の生活習慣病だと僕は思っています。

じゃんけんシンドローム

グーはパーに勝つことができませんが、パーはチョキに勝つことができず、

チョキに勝ち続けられるグーにあこがれていたりします。

じゃんけんで一番つよいモノがないように、僕たちも才能や資質はちがい、優れている人なんていなく、それぞれに役割があります。

と言われても、自分じゃない特別な誰かにあこがれ、自分の価値に気づけない状態がじゃんけんシンドロームの症状です。

これはすりこみによる思いこみで、

特別な誰かと自分をくらべて感じるコンプレックスをなんとかしようと時間とお金を使うための仕組みにハマっているだけです。

そうやってあこがれの特別な誰かになることが「ありのままの自分」と思っていると、ありのままの自分から遠のいていくだけです。

原因は自己肯定感

ありのままの自分って、今いる普通の自分で、良いところもダメなところもあります。

そんな自分でいいじゃないニンゲンだもの

と開き直り、自分で決めたゴールに向かって地味に地道にトコトコと進み続ける。

そんな人生を実現している人のことです。

そんなありのままの自分を「魂のままの自分」と呼んでいます。

そんな自分になることをジャマするのは内側にいる「自己肯定感の低い自分」で、

どうせ自分なんて
こんな自分なんて

と、イジけている過去の自分です。

そんな過去の自分の記憶が体の痛みになったり、自分がありのままで進もうとするのをジャマする心のブレーキになっています。

そんな過去の自分と仲直りすることが、ありのままの自分になるための最初の一歩です。

ありのままの自分が望んでいるものは?

お金持ちになって、美味しいものを食べて、好きなものを買って、良い家に住んで理想のパートナーと一緒に、いつまでも若々しく人生を過ごす。

という昭和の成功のようなゴールじゃなくても、お金に困らず好きなことをして生きていけるのが、ありのままの自分の姿と思い描いている人もいるはずです。

お金持ちを目指さないより目指したほうが良いし、本来のスピリチュアルでは清く貧しく生きるよりも、清く富んで生きることをすすめています。

ただ、自分の生活が豊かになるのはオマケのようなもので、ありのままの自分が望んでいるのは、もっとスケールが大きいものです。

それは、いわゆる「三方良し」と言われるもので、自分だけじゃなく家族などの大切な人だけじゃありません。

ありのままの自分が望んでいることは、世の中すべてがより良くなるため、自分の持っている価値を存分に発揮して生きていくことです。

心理学でいう自己実現も同じように定義されていて、

とくに僕たち日本人は、自分のためだけじゃなく周り(公)のために尽くすことが本来の生きがいで、魂がホントに望んでいることと言われています。

なんていうと、なかなかにスケールが大きい話ですが、やることはとてつもなく地味で地道なことで、

なにするかってぇと、いま自分にできる誰かの役に立ちそうなことをすることです。

電車やバスで席ゆずったり
誰かの荷物もってあげたり
トイレを掃除したり
ありがとうと言ったり

誰かの心、気持ちが軽くなりそうなことをやってみることです。

そんな小さなことを地味に地道にやっていくことで、ありのままの自分がホントに望んでいることが見え、ホントに自分が望んでいることを実現するため、自然に動けるようになります。

「ありのままの自分」というと、なんとなくキラキラした芸能人のような生活をしている自分を想像しがちですが、

地味で普通でダメなとこもある自分だけど、それでも自分には価値があり、そんな自分が誰かのために役に立っているのを理解していて、地味に地道にトコトコと人生を歩んでいる。

そんな地味なありきたりの生き方でも安心感がある。そんな状態になるのが本来の自己実現だと僕は考えています。

あなたの「ありのままの自分」はどんな自分ですか?

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